渡邊ダイスケ
全5巻完結
無料試し読みあり
あらすじとネタバレ
表向きは古本屋、裏では人の恨みを聞いて
復讐を代行する「復讐屋」
話に来た女の人は合言葉を言い主人公カモとトラに、
7年前に起きた自身の過去の事件を話し始める。
女の人はシングルマザーで息子と2人暮らし、
そこに宅配業者を偽って若い男は家に入ってくる。
家に入ると男はナイフを取り出し、
女の人を強姦しようとして、覆いかぶさる。
そこに女の人の息子が駆け寄ってきて、
うっとおしく思った男は息子を4階の窓から投げ捨ててしまう。
驚く女の人の腹をナイフで刺し、そのまま強姦。
残った精液で男は逮捕された。
しかし未成年だったため罪か軽く、
もう出所して普通に暮らしている。
そんな話を聞いた2人は、
少し揉めながら復讐の代行を承諾。
犯人の男が一人になった所を誘拐し、
拷問を開始する。
読んでみた感想
絵柄的に明るい感じの話ではないのは感じていたのですが、
思ってたよりもずっと重たい話でした。
主人公のカモは意図的に女の人に立ち直ってもらうために仕向けたり、
頭もよく依頼人にはとても優しい反面、復讐対象の男にはものすごく冷徹。
そのギャップもとても人間味があって、面白いポイントでした。
一番の見どころは62ページの
それまで少し意見が食い違っていたトラが、
カモの考えに気づいてカモの事を認めた所です。
トラは少し感情的で、後さき考えずに男を殺そうとするのに対し、
カモは依頼主の事まで考えて行動しています。
それに気づいたトラのカモへの思いと、
最初にそれを伝えられないカモの不器用さが
とても男らしくてカッコ良かったです。
2人はある意味ではヒーローのような印象。
悪人は罪を償っても、後悔していても、
決して許さない潔癖症です。
同じように悪を憎んでいても、
考え方が違いで、ケンカしてしまう。
そんな2人が分かりあった一コマでした。
色んな拷問方法がありますので、
こういう内容がキツイ人には難しいかもしれません。
ただ、スリルや復讐を楽しみたい人にはオススメできる作品です。